R7に出そうなキーワード
- 盛土規制法について
- 事前防災について
- 群マネ(地域インフラ群再生戦略マネジメント)について
- 建設現場の働き方改革について
- 生産性向上(遠隔施工、積算自動化、建機のオートメーション)について
- 二地域居住・地方創生について
- 地方創生2.0について
- 優良緑地確保計画(TSUNAG)について
- 空き家について
- 都市緑地法の一部を改正する法律について
- 復興事前準備について
盛土規制法について
問題
近年、気候変動の影響による異常気象の頻発や、大規模な土砂災害の発生を背景に、盛土規制法が制定・施行された。本法の制定に至った経緯およびその内容について説明するとともに、都市及び地方計画の観点から本法の適用がもたらす影響と課題について論じなさい。
【出題意図】
本問題では、受験者が以下の点について理解し、論理的に説明できるかを問う。
- 盛土規制法の背景と目的(過去の土砂災害事例、既存法令の課題)
- 盛土規制法の主要な内容(規制区域の設定、許可制度、罰則等)
- 都市及び地方計画における影響(宅地開発、土地利用計画、防災まちづくり)
- 適用上の課題と対応策(行政の負担、事業者の対応、技術的課題等)
解答骨子
背景
・R3年の熱海市伊豆山土石流災害
・危険な盛土等に関する法律による規制が必ずしも十分でないエリアが存在していることが顕在化
・「宅地造成等規制法」を抜本的に改正して、「宅地造成及び特定盛土等規制法」とし、土地の用途にかかわらず、危険な盛土等を包括的に規制
概要
(1)スキマのない規制
◯都道府県知事等が規制区域を指定(土地の用途にかかわらず)
◯農地・森林の造成や土石の一時的な堆積も含め、規制区域内で行う盛土等を許可の対象とする。
(2)盛土等の安全性の確保
◯盛土エリアの地形・地質に応じて、災害防止のための必要な許可基準を設定
◯許可基準に沿って安全対策が行われているかどうかを確認
(3)責任の所在の明確化
◯盛土等が行われた土地について、土地所有者等が安全な状態に維持する責務を有することを明確化
・土地所有者等だけでなく、原因行為者にも、是正措置等を命令できることとする
(4)実効性のある罰則の措置
・※最大で懲役3年、罰金1000万円以下・法人重科3億円以下
解答例
近年、大規模な土砂災害が頻発し、特に2021年の静岡県熱海市の土石流災害では不適切な盛土が被害を拡大させた。このような背景から、盛土の安全管理を強化するために「盛土規制法」が制定された。本法の目的は、無許可や不適切な盛土を防ぎ、災害の未然防止を図ることである。
本法では、災害リスクの高い区域を「規制区域」として指定し、盛土や掘削には許可が必要となる。特に、宅地造成等規制法では対象外であった農地や森林、既存の開発区域外の盛土も規制対象に含めることで、より包括的な管理を実現している。また、違反行為に対する罰則も強化され、厳格な監視体制が求められる。
都市及び地方計画において、本法の適用は土地利用計画に大きな影響を与える。特に、開発許可が厳格化されることで宅地開発が制限される可能性がある一方、安全な土地利用が推進される点は防災まちづくりの観点から望ましい。また、自治体は規制区域の設定や開発事業者への指導強化が求められ、行政の負担増加が課題となる。
今後の対応として、GISを活用したリスク評価の高度化や、適正な盛土施工の技術基準の普及が必要である。さらに、事業者や住民への周知を徹底し、地域全体で防災意識を向上させることが重要である。
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